Domaine Stéphane OGIER ドメーヌ・ステファン・オジェ
Domaine Domaine Stéphane OGIER
ドメーヌ・ステファン・オジェ
〜しなやかな優美さを真髄とする新しいコート・ロティ〜
オジェ家は、コート・ロティの中心地アンピュイを拠点に、何世代にもわたりブドウ畑を営んできました。
シャプティエやギガルにブドウを販売していた時代を経て、1987年にミッシェル・オジェ氏がドメーヌ元詰を始めました。
1998年に、ボーヌや南アフリカで修行を積んだ息子ステファンがドメーヌに加わり、親子二人三脚で、コート・ロティのトップ生産者に数えられる注目すべき存在となりました。
ドメーヌのフラッグシップワイン"コート・ロティ ラ・ベル・エレーヌ"は、コート・ロティの単一畑コート・ロジェから造られる特別なキュヴェ。
家族を支える母エレーヌへの想いが込められ、ワイン・アドヴォケイト誌では3度も100点を獲得しています。
2007年以降はすべての栽培と醸造をステファンが引き継ぎ、華やかでセクシーな、そしてしなやかな優美も併せ持つ、新しいコート・ロティのスタイルを確立しました。
ステファン曰く、コート・ロティはパワフルなイメージがあるけれど、畑はローヌ渓谷でも最北に位置する非常に傾斜のきつい丘陵地にあり、本来はフィネスがありエレガントなワインが造られる
その特徴をワインに表現しようと日々研鑽を積んでいます。
最近の新たな試みに、シャトー・ヌフ・デュ・パプとジゴンダスの間に購入した畑から造られる、グルナッシュ主体のAOCコート・デュ・ローヌがあります。
"ル・タン・エ・ヴニュ"(時が来た!)と名付けられたこのワインにも、彼らしいエレガントな味わいが見事に表現されています。
まさに、目が離せない注目の生産者です!
参加社員
営業本部長:石渡
営業部・課長:柴垣
営業部:久保田
営業部:田中
WEB業務部:栗原
2017年1月某日
WEB「2003年というと酷暑の年ですよね。」
石渡「そうです、皆さんご存知の通り、フランス全土で酷暑だった年です。
暑さのせいで死者が出たとニュースになっていましたよね。」
柴垣「よく覚えています。」
石渡「でもね、オジェは過熟した感じがしないんですよ。
もう13年以上経っているので、普通だったらオレンジがかったような茶色っぽいような色が出て来るのですが、このワインはそういう色が無いですよね。
アルコール度数も13度ですし、酷暑でこういうワインが出来るのはすごいと思います。」
WEB「若い時の印象と比べるとどうでしょうか?」
石渡「まだ若かったときは、黒系果実やインクのニュアンスがあって、タンニンがとても強かったですね。
酸も強く、まだ閉じていたこともあり、お客様にはあえておすすめせずにカーブで寝かせておいたんです。」
柴垣「2年前にイベントでこのワインをお出ししたときは、デキャンタをしたけれどそれでも今より固かった印象ですね。
今は、タンニンが細かくて…ほんと引き込まれるなぁ…ずっと飲んでいたい…」
石渡「1998年に現当主のステファンが修行を積んだ後にドメーヌに戻ってきて、2003年のこの頃はちょうど、お父さんのミッシェルと一緒に蔵で仕事をしていた時期なんですよね。
2007年からミッシェルがドメーヌを継いで一人で仕事をしているので、2007年以降のワインは若いうちから飲めるスタイルになってきています。」
WEB「時を経て素晴らしいワインとして花開いたということですね。」
田中「時間はかかりましたけどね〜」
石渡「畑はランドンヌの上の方にあります。」
田中「ランドンヌというとGUIGALギガルの畑がありますね。ランドンヌのワインは今は1本6万円位しますよね。」
石渡「このラ・ベル・エレーヌも今は5〜6万円位するんです。
というのも、99年にパーカーポイント100点を取って価格が跳ね上がり、その後09年10年と立て続けに100点を取ったため、更に値上がりしたんです。
うちは当時の値段のままお出ししているので、弊社のオンラインショップ上では22464円(税込)という設定なんですよ。」
WEB「お料理は何を合わせましょうか?」
石渡「ジビエの鴨。鴨は鴨でも、打っていなくて体内にまだ血が残っているものがいいですね。」
柴垣「血が残っているという鉄っぽい感じもいいですが、プルーン系の黒い果実を使用したソースをかけた鴨や鳩のグリエなんかいいかなと思います。
血液やレバーを使ったソースや、煮詰めたような甘めのソースを、このワインの酸がいい感じに流してくれると思いますよ。」
石渡「このワインをもう少し寝かせておくと、トリュフのニュアンスが出てくると思うので、シャンピニオンのソテーも合わせたいですね。ワインの中に土や枯れ葉のニュアンスも感じられますし…。」
柴垣「今ちょうど、フルーツ感と熟成感の合間の段階だと思います。トリュフ、きのこ類の付け合わせは合うと思います。」
久保田「モダンな料理よりは、ソースをきちんと使ったクラシックな料理が合うと思います。」
柴垣「そうですね、クラシックなスタイルのワインですしね。」
WEB「ここでグラスについても議論したいのですが、縦長フォルムのシラーグラスで飲むのか、それともふっくらと丸みがあるブルゴーニュグラスで飲むのか?」
柴垣「(2つのグラスにワインを注ぎながら)香りだけで既に異なる印象でしょう?」
WEB「本当ですね!シラーグラスはよりはっきりとしっかりした香りが漂ってきますが、ブルゴーニュグラスからはふんわりと柔らかなとてもエレガントな香りが感じられます。」
石渡「シラーグラスでは、黒系果実やインクのニュアンスがとてもはっきりと立っていますよね。ブルゴーニュグラスだとピノ・ノワールっぽさが感じられ、柔らかくなります。
これはもう、飲み手の好みによるのですが…グラスで印象を変えられるんですよ。」
田中「ご自宅で飲まれるのでしたら、両方のグラスを用意して、最初はブルゴーニュ・グラスでピノ・ノワールっぽさを楽しみ、その後でシラー感を楽しむというのもいいのでは?」
石渡「コート・ロティはローヌ地方の中で一番北に位置しているんですよ。酸度が高くて、エレガントなワインが出来上がる地域なんですよね。」
柴垣「上手に造るとこういうワインになるんですね。」
石渡「ローヌのシラーは、時を経ると余計なものが落ちてきて、ブルゴーニュのようになっていくので、このワインは特に、シラー好きも、ピノ・ノワール好きも楽しめるワインだと思います。」
柴垣「本来はこういうワインなんだっていうコート・ロティのお手本のようなワインですよね。」
石渡「北ローヌのワインはスケールが違いますね!偉大です。
こんなシラーは他の地域では出来ないですよ。この奥行きが他にはないですよ。」
柴垣「余韻の強さが違いますよね。」
総評
ローヌのワインというと、濃くて酸味があまりないワインをイメージする方が意外と多いのではないでしょうか?
そんなイメージが覆る、ローヌの底力を見たような素晴らしいテイスティング体験でした。
シラーがここまでエレガントな仕上がりになるとは!!
華やかで複雑な香り、滑らかなタンニン、美しい酸…全ての要素が私たちを魅了し、社員は口々に、これで仕事を終わりにしてこのまま美味しい食事をしたいなぁ〜と申しておりました。
目の前に合わせたいお料理が浮かんでくる…まさに食中酒!!
13年の時を経て、今素晴らしい状態になっております。
もちろん、更に寝かせておくことも可能です!
是非この機会に、弊社イチオシ・ローヌ北部地区トップレベルのワインをお試しください♫