Auguste Clape
オーギュスト・クラープ
〜クラシックスタイルでコルナスを表現するローヌ屈指の造り手〜
クラープ家は250年以上もワイン業に携わる歴史ある一族で、昔は樽ワインの販売や、地元及びブルゴーニュにおいてネゴシアン業などを行っていました。
1955年以降、現当主ピエール・クラープ氏の父親オーギュスト・クラープ氏が、自社でブドウを栽培するようになり、1968年にドメーヌ元詰を開始しました。
ブドウを除梗せずに時間をかけてゆっくりと発酵と熟成を行っていた父オーギュストの姿勢を、ピエールは守り抜いています。
熟成用の樽には、この地域で通常用いる600リットルの樽や古樽は使用せず、アルザスやプロヴァンスの大きな古樽を取り寄せて20年位上使い続けています。
畑の区画や樹齢によって別々に発酵・樽熟成を行い、瓶詰め前にブレンドを行います。
『コルナス』にはブドウの樹齢が高い最良の区画のものが使われ、凝縮した果実味と上質の担任を最大限に引き出したワインが造られます。
フランス北ローヌの赤ワインと言えば「エルミタージュ」や「コート・ロティ」が花形ですが、玄人好みのワインが出来上がる『コルナス』も北ローヌを語る上で外せないワインです。
そのコルナスの真髄を伝え続けるピエールは、現在ローヌ地方でジャン-ルイ・シャーヴや故ジャック・レイノー、ペランやギガルと共に5本の指に入る最高の生産者と言われています。
参加社員
代表:君嶋
社長秘書:岡野
営業本部長:石渡
営業部:田中
店舗部:原
WEB業務部:梶川、栗原
2017年1月某日
君嶋「色はまだ紫がかっている深みのあるガーネットですね。
赤い果実、黒系果実、さつまいもを蒸したような香りもするなぁ…スパイスも感じますね。
2007年に比べると若干閉じています。」
WEB「2007年と比べると閉じているとおっしゃいますが、それでも香りの濃度がすごいですね。グラスを揺らす前からはっきりとした香りが漂ってきます。」
君嶋「そうなんですよ、すごいんですよ。
このワインは今飲んでもセラーで寝かせても美味しいですよ。
クラープのワインは、ヴィンテージによって寝かせるとブルゴーニュのようなニュアンスが出るかボルドーのようになっていくか分かれるのですが、この2008はボルドーのようなニュアンスが出てくると思います。
葉巻のような感じというのかな。
焼きっぱなしの鴨のローストなんか合うでしょうね。」
原「なるほど〜(メモメモ)」
WEB「空気に触れさせるとスミレの香りがふわ〜っと漂ってきて、とても心地が良いです。」
田中「僕は、スミレというよりは百合のような香りだと思います。なめらかで、タンニンが溶け込んでいます。シラーのスパイシーさもよく出ています。フレッシュで、果実が引き締まった印象です。」
君嶋「収斂性のタンニンが無いのがいいよね。」
岡野「とても華やかですよね。確かにスミレというと普通の日本人にはピンとこないと思うので…どちらかといえば、おだやかな野生の百合の香り、はどうでしょうか。あくまで強すぎない香りです。」
石渡「シラーの特徴がすごくよく出ていますね。
この地域のシラーに感じられるスミレの香りもしっかりしますし…真ん中に黒い塊がある鉛筆のようなイメージ…。
スパイスも感じますし、酸がきっちりしています。」
WEB「他のヴィンテージと比較すると2008はどうですか?」
田中「2009は更に緻密な印象です。先日の新年会ではコルナスの2009を飲みましたが、厚みがあるというのかな。タンニンが更にしっかりしていいるので、今飲んでもいいけれど、10年位おくとよいのでは…」
石渡「2007年は柔らかさがあって、もっと開いていましたね。
この2008は本来の北ローヌらしいシラーの特徴がよく出ていると思いますよ。」
君嶋「ヴィンテージで全然違うんですよ。
私は、良いとされているヴィンテージと、この2008を比べても仕方ないと思うんですよ。
減点方式ではなくて、それぞれのヴィンテージの個性や良さを見つけることの方が大切だと思います。
2008はとてもエレガントで、素晴らしい個性を持っているんですから。
クラープのいいところはね、良くないと言われているヴィンテージのワインも美味しいところなんですよ」
岡野「香りが華やかだけど、甘みが無いのがこのワインのいいところですよね。
タンニンがしっかりしているけれど…なんというか、自然栽培されたお米で造った日本酒に共通するキメの細かさがあると思います。」
君嶋「混じり気が無いんですよね。」
WEB「お料理は何を合わせましょうか?」
全員一致「厚みがある上質な赤身の牛肉を塩・胡椒だけで焼いて、ソースは無しで!」
岡野「根菜も合いそう。蓮とか…人参を塩だけで低温で長時間焼いたものとか。
このワイン、野菜の甘みのような香りを感じますよね。」
君嶋「先程も言いましたが、さつまいもを蒸したような香りがするんですよ。
さつまいも、かぼちゃ、人参にしか無い独特な香りというのがあるので、このワインに合うかもしれませんね。」
総評
総じてとてもエレガント!
ヴィンテージの良し悪しだけで単純に判断するのではなく、それも個性としてそれぞれの良さを見つける…
それがワインの楽しみ方の一つでもあると実感したテイスティングでした。
実はこちらのワイン、パリでは120ユーロ前後で売られている商品なんです。
弊社の設定価格は8640円(税込)!!
かなり良心的なお値段なので、代表はフランスへ出張するたびに「うちの値段は本当に安いなぁ〜」と感じているそうです(笑)
これからローヌの魅力を発見したいな〜とお考えの、ワインラヴァーの皆様!
ローヌ北部地区最高レベルのワイン、ぜひお試しくださいね♫
おまけ
原「コルナス ルネッサンス 2011には心地よい甘さがあるので、先日すき焼きと合わせてみましたが、とても美味しかったです!」
専門家から高い評価を受けています!
「コルナス2009年」は『Wine spectator』で96点、『The wine advocate』で97点という高評価を獲得しています。
そして、「コルナス2010年」は『Wine Spectator』で97点、『The wine advocate』で"99点+"という限りなく満点に近い評価を獲得しました。
2009、10共に、色合いは濃い紫色、香りは赤い果実、黒い果実、燻製香、スミレ、ローズマリー、タイム、セージなどのハーブ類が感じられ、味わいはフルボティで骨格があり、繋ぎ目が無くキメ細かなタンニンがエレガント!
勿論、長期熟成にも耐えうる偉大なワインと言えます。